界面活性剤は、洗浄効果を出したり、油脂と水を分離させないために必須のものです。界面活性剤自体は人体にも存在し、大変優れた機能を持っていて、決して悪いものではありません。問題は界面活性剤の種類です。
界面活性剤には、自然界に存在する天然素材由来のものと、石油系から合成されたものがあります。合成されたものの多くは、機能性が高く、自然界に存在するものよりもはるかに長い時間、成分を安定させる働きがあります。
従来のシャンプー、洗剤、化粧品には石油と硫酸を化合した石油系合成界面活性剤を使用しているものがあります。
ここでは、石油系のものを「合成界面活性剤」と表現しておりますが、さまざまな書籍では、天然由来のものであっても、加工が為されていると「合成」と記載するため、一般のユーザーには非常に区別しにくい状態になっております。
石油系合成界面活性剤には驚くほどの浸透力があり、体内のさまざまな場所でたんぱく質を破壊します。従来のシャンプーや歯磨き粉を使うと、頭皮、頭髪、舌の細胞などが傷つけられたり、肝臓障害などの原因になりうると指摘されています。これは、「たんぱく変性作用」と「皮膚からの強力な浸透力」という2つの性質に起因しています。
皮膚から異物が侵入すると、肌荒れ、湿疹、アトピー、かゆみなどの症状が起こります。これは本来の体の防護機能が弱まっていることを示しています。この状態が長く続けば内臓にも悪影響を及ぼすことは容易に想像できます。
そして、この石油系合成界面活性剤が、分解されにくいという点で、自然環境にも問題をおよぼしているのです。